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シルバー産業新聞

退院して自宅に戻る時の注意点とは

横浜市総合リハビリテーションセンター 医療部担当部長

渡邉愼一氏

Q 脳卒中で入院しています。リハビリを頑張って1カ月半後の退院が決まりました。自宅で使う福祉用具はどうやって選べばいいのですか?

渡邉さん.pngA 病院で使い慣れている福祉用具がそのまま自宅でも使えると安心ですね。ただし、病院で使えていた福祉用具が自宅では使い勝手が悪いことも少なくありません。何故なら廊下や間口などの幅、段差の場所、生活するスペースなどの環境が、病院と自宅とでは異なるためです。退院前に自宅で福祉用具の使い勝手を確認することが大切です。

Q どうやって自宅での使い勝手を確認すればいいのですか?

A もっとも望ましいのは、病院で使用している福祉用具を外出や外泊時にご自身で試すことです。こうした機会がない場合は、自宅の写真や見取り図などを担当の作業療法士や理学療法士に見せて相談するとよいでしょう。自宅でも使えるかどうか、専門家の意見やアドバイスがもらえます。

 また、「安全に使えるか」という視点からの検討も重要です。当然ですが100%の安全はありえません。どのようなリスクがあるのかをいろいろ想定して、それを心に留めて注意することが安全に使用するということになります。

Q 福祉用具を使ううえでのリスクってどのようなものがあるのですか?

A 使うときに姿勢が不安定になる、身体を挟んだり、ぶつけたりして怪我をするというのが代表的なものです。たとえば杖、歩行器、手すりなどは、安全に移動や乗り移りを可能にするもので転倒を防ぐものです。正しく使っていても姿勢が崩れてしまう場合は、その用具に身体を支える機能が足りないことを意味し、利用者にあっていないといえます。このような場合にはリスクを軽減するため、より支持性の高い福祉用具に変更する必要があります。

Q リスクを把握して使うことが大切なんですね。退院したら荷物の積める歩行車で買い物に行きたいのですが、姿勢が不安定になりやすい点を教えてください

A 方向転換をする際などに不用意に歩行車を動かすとバランスを崩すおそれがあります。

また荷物を積んで重量が増している場合、方向転換などの際にいつもより力を入れて無理に操作することも危険です。積載量に注意するとともに、反動をつけて不用意に動かさないようにしましょう。

 特に屋外の傾斜のある路面では加速がつくため、ブレーキを使用して速度を調整する、あるいは車輪の抵抗を調整する機能を活用するようにしましょう。

プロフィール

1987年4月より横浜市総合リハビリテーションセンター勤務。02年厚生労働省老健局振興課 福祉機器・住宅改修指導官。05年横浜市総合リハビリテーションセンター企画研究課課長補佐。14年4月より現職

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