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シルバー産業新聞

福祉用具の適切な普及に向けて

日本福祉用具供給協会

専務理事・事務局長 本村 光節さん

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 2015年7月、団塊の世代が後期高齢者となる2025年には、介護人材が約38万人不足するという介護人材受給推計が、厚生労働省から公表されました。介護人材確保のためには、介護現場を魅力のある職場にする必要があります。まずは介護職の賃金を上げ処遇を高めることが重要ですが、移乗、入浴などの困難な介護業務をリフトなどの福祉用具を上手に活用して業務の負担軽減を図る必要があります。また、今後開発が促進される介護ロボットの機能や使い方もよく見定めたうえで、その導入を積極的に行う必要があるでしょう。
 
 介護施設の福祉用具利用が、在宅と比べて遅れていることが指摘されています。在宅の利用者にはレンタル制度が普及していますが、介護施設には備品として標準型の車いすしか整備されていないところが多いからです。しかし、最近のユニットケアの施設では、個別処遇が推進され、その結果、利用者に合った車いすを利用することにより、正しい姿勢保持が得られ、嚥下障害が改善した事例。また、認知症の利用者がBPSDといった周辺症状もなく、落ち着いた生活を送る事例が紹介されるようになりました。

軽度者の重度化を防ぐ

 また、手すりや歩行器などの軽度者向けの福祉用具が、転倒骨折などによる重度化を防ぎ、要支援状態を長く継続し、自立している利用者が多くいます。一方、福祉用具を使わず、または使い方が悪く転倒により骨折し、入院を余儀なくされ、医療費や介護費用の増加に至るケースも多くもあります。「福祉用具法」の目的に掲げている利用者の自立の促進と介護負担の軽減を実現するためには、福祉用具の効果的な利用、適切な普及が必要です。個々の福祉用具専門相談員の質の向上とともに、事業者のサービス全体の質を向上させ、利用者の期待、満足度の向上につなげる良い循環が回るようにしていく必要があります。皆様のご支援をよろしくお願いいたします。

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