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シルバー産業新聞

「福祉用具の日」13年目を迎えて

「福祉用具の日」推進協議会

会長 末島賢治さん

fuku01.jpg 福祉用具は近年では飛躍的と言って良いほど、地域社会に浸透して参りました。

 私たち「福祉用具の日」推進協議会は、厚生労働省と経済産業省のご支援のもとで、両省共管の福祉用具法の施行日である10月1日を「福祉用具の日」と定め、福祉用具関連6団体によって福祉用具の普及をめざしています。

 日本福祉用具供給協会、新エネルギー産業技術総合開発機構(NEDO)、日本福祉用具・生活支援用具協会(JASPA)、テクノエイド協会、日本作業療法士協会、日本理学療法士協会の6団体です。

 今年は、「福祉用具の日」推進協議会の前会長であった、故山下一平氏が情熱を燃やした「福祉用具の日」は早13年目を迎えることとなりました。毎年、全国各地では、福祉用具供給事業者はじめ福祉介護や医療に関わる諸団体、市町村などによって、福祉用具の普及啓発活動が行われています。

 もっと散歩がしたい、歩く事は困難でも外に出て日差しや風を直接肌に感じたい、庭で花の世話がしたい、自分の着る服なのだから自分で選ぶ楽しみを味わいたい…。福祉用具を、必要最低限の生活を維持するためだけに利用するのではなく、私たちはその先にある利用者の個別性やより生活が豊かになるものとして福祉用具を活用して頂けることを念頭に置き、活動しております。 

 このような利用者一人ひとりの希望を叶え、以前と変わらない日常生活を送るための手助けとなる用具、利用者のニーズに対応した用具を提供していくことこそ、私たち「福祉用具の日」推進協議会の使命です。

 そのためには、福祉用具サービスの最前線に立つ福祉用具専門相談員のより一層の資質向上は喫緊の課題だといえるでしょう。福祉用具専門相談員の指定講習カリキュラムは2015年度より見直されますが、見直し後も50時間の講習と修了評価のみです。介護保険サービスを提供する他の職種と比較しても、実務に就くまでの学習量の不足感は否めません。修了時の確認試験は必要だと思いますし、資格の更新制の導入も検討すべきでしょう。社会的地位を向上させ、多職種との連携を推進していくためにも、資質向上に向けた日々の努力が欠かせません。

 一昨年より義務化された福祉用具サービス計画書の作成及びモニタリング実施の導入は、福祉用具専門相談員の資質を向上させる点において、またとないものです。

 福祉用具サービス計画書は、利用者の希望、心身の状況及びその置かれている環境を踏まえ、福祉用具貸与の目標、当該目標を達成するための具体的なサービス内容などを記載したものです。モニタリングはそれに基づく定期の訪問確認によって、適切な利用を支援するための活動を指します。

 今後は利用者や家族だけでなく、介護支援専門員など関係する他職種とも共有できるものとなるよう、更なる研鑽を積んで参ります。

 もう一つは、福祉用具サービスは介護保険サービスで、唯一の自由価格であるという特徴をもちます。しかし、価格面だけでなく、サービスの質での競争によって選ばれる事業者でありたいと思います。

 福祉用具は1回レンタルしたら終わりといったものではありません。その後のメンテナンスや先に述べたようにモニタリングなどのケアがあり、そういったサービスをどのように行っているか、ということも知って頂きたいと思います。

 厚生労働省が2025年までに構築を目指す「地域包括ケアシステム」により、セラピスト職や介護職という他職種とのより密な連携が必要となりました。日本作業療法士会も、日本理学療法士会も本協議会のメンバーです。

 医療や介護の多様な職種と同じ土俵に立ち、利用者の自立という目標に向かって意見を出し合える環境をいかに整えて行くか、また、利用者を始め多くの専門職種の方により一層福祉用具を知って頂くことが今後の課題だと思っています。

 福祉用具は介護人材が枯渇するなか、その役割への期待が高まっています。それに応えていくためには、制度も15年目を迎え質が問われる今、福祉用具サービスの一段の向上に向けた制度のあり方を検討すべき時に来ているのかも知れません。

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