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知っておきたい福祉用具の給付制度の考え方(2)

 福祉用具貸与の際には、介護支援専門員(ケアマネジャー)によるサービス計画書の中に位置づけ、計画を行うとともに、以下の4つに対して留意すると同時に、福祉用具専門相談員との連携が必要であると言われている。

 ①利用者の心身の状況・希望・環境を踏まえ、福祉用具を適切に選択・使用できるように相談し、文書で福祉用具の機能・使用方法などについて説明を行い、福祉用具の貸与についての利用者の同意を得る②福祉用具の機能・安全性・衛生状態に関しての点検を行う③利用者の身体状況に応じて調整を行い、使用方法・留意事項・故障などの対応を記載した文書で十分に説明する。また、実際に使用してみることも大切である④利用者からの要請に応じて、使用状況を堪忍し、必要な場合には、使用方法の指導も行う。

 福祉用具貸与の場合は、要介護度別に定められた限度額の範囲内で福祉用具を利用でき、限度額以上のサービス利用については、自己負担である。

 福祉用具の貸与を利用するには、①介護保険の認定を受けている人が、ケアマネジャーに相談・申し込みを行う②ケアマネジャーなどによるアセスメントにより問題の特定、ニーズの把握を行う③サービス担当者会議(各サービス提供者、利用者、家族などの参加による意見交換)を開催して、「日常生活を営むのに支障がある要介護者などの日常生活上の便宜を図るための用具及び機能訓練のための用具であって、要介護者の日常生活の自立を助けるもの」との確認・協議し、福祉用具をケアプランの中に位置づける④利用者が福祉用具貸与事業者と貸与契約を結び貸与される。

 利用者は毎月、福祉用具の貸与に要する額の1割相当額を貸与事業者に支払うことになる。(残りの9割相当額は都道府県の国民健康保健団体連合会から支払われる)

 また、2006年度より福祉用具サービス制度が変更され、07年度に一部見直しが行われた。要支援1、2及び要介護1の者については、その状 態から利用が想定しにくい車いすなどの種目について、原則として貸与の対象外とされている。

 しかしながら、福祉用具を必要とする状態であることが、介護認定調査結果をもとに判断された場合、認定調査結果がない場合でも適切なケアマネジメント(サービス担当者会議において、福祉用具の有用性を協議し、保険者が認めた場合)により判断された場合は、例外的に貸与することができる。

 また、疾病その他の原因により、医師の判断、ケアマネジメントでの判断、市町村の確認があれば貸与することが可能な場合もある。

 制度を利用するには、利用者がケアマネジャーに相談・申し込みを行い、福祉用具が必要な旨の記載がある居宅サービス計画の立案を行う。それを基にして特定福祉用具販売事業者から福祉用具を貸与又は購入する。06年度からは、福祉用具販売事業者には、福祉用具専門相談員を置くことになっている。居宅サービス計画を提示し、福祉用具購入理由を確認し購入する。ケアプランを作成していない場合は、福祉用具専門相談員が理由書を作成することが必要である。

 支給申請は、特定福祉用具が必要である理由を記載した支給申請書に、貸与金額や福祉用具の概要を記載したパンフレットなどを添えて市町村に提出する。なお、ケアマネジャーが作成する居宅計画サービスにおいて福祉用具が必要な旨の記載がある書類を添付すれば、理由の記載は不要となる。

 現行の介護保険における「福祉用具の範囲」は、それまでの寝たきりの高齢者を対象とした高齢者日常生活用具事業の給付品目から、緊急通報や電磁調理器などの独居高齢者の対応品目を除き、認知症老人徘徊感知器などを加えたものである。

 これらを見れば、必ずしも自立支援という介護保険の理念から検討されたとは言い難いと思われる。自立支援とは、利用者主体の考え方であり、「利用者による自らの選択」があるべきものである。

 本来、対象品の選定は、厚生労働省が定めるものではなく、保険者である市町村が定めるものと思われる。利用者主体を基本とした介護保険法では、利用者の状況がわかる市町村が選定能力を高めて、種目を決定・支援していくシステムが必要である。それには今後、福祉用具専門相談員の質の向上が重要なキーワードになると思われる。

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<福祉用具の日しんぶん2011年号>

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