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シルバー産業新聞

車いす 「知的障がい者福祉施設のシーティング」(2)

2.国立のぞみの園のシーティング

 国立のぞみの園は、群馬県高崎市にある入所350床、診療所13床のほか、デイサービスやデイケア、グループホームなどを兼ね備えた、我が国で唯一の国立の知的障害者福祉施設である。入所者平均年齢は60歳で、利用者の大半が30年以上こちらの施設で生活している。2011年では平均障害程度区分は5.0である。また、知的障害と合わせて身体機能障害もあり、高齢化に伴い座位の取れない入所者も多くなっていた。園では、07年よりシーティングの取り組みが始まったが、それまでは入所者の高齢化により寝たきり状態の方が多く、褥瘡も多く発生していた。担当の金子暁理学療法士や職員のシーティングの取り組みなどにより、現在は、褥瘡発生もほとんどない状態になった。

3.ティルト・リクライニング車いすで座位が安定した利用者

 利用者は、重度知的障害、脳性麻痺を抱えた60歳代後半の女性である。脳性麻痺と加齢、慢性的な運動不足に伴い、00年頃から徐々にふらつきや転倒が目立ち始めた。その後、尿路感染症で1カ月の長期臥床により廃用症候群となった。また、05年に脳梗塞を発症し、全身的に弛緩性麻痺となった。普通型車いすでは座位保持困難(Hoffer座位能力分類Ⅲレベル)で体幹支持不良、滑り座り、痩身で車いす幅も不適合となった(図2-1)。アセスメントにより、ティルト・クライニング車いすの導入が検討され、08年に導入となった。それ以降、座位姿勢は安定し1時間程度の座位時間が確保でき、3食ともに離床して食事が可能となった(図2-2)。なお、利用者の掲載はご家族の了解を得ている。

〇NPO日本シーティング・コンサルタント協会HP
http://seating-consultants.org/

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<福祉用具の日しんぶん2011年号>

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