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シルバー産業新聞

福祉車両 ニーズに合わせて実際に乗って選んで

kodama_car_11f.jpg日本自動車工業会福祉車両部会

会長 児玉 芳記 氏

プロフィール
1997年の自工会福祉車両部会(当時は福祉車両WG)発足時より委員を務め、11年1月に部会長就任。日産の特装車メーカー、オーテックジャパンで福祉車両に20年近く携わり、現在オーテックジャパンおよび日産自動車に所属

 

 社会に必要とされる福祉車両

2010年度の福祉車両の販売台数は3万4600台で、09年度を上回りました。これは、不況等による販売台数低迷に歯止めがかかり、福祉車両が普及しはじめてきた兆候と理解しています。

 また、08年度から3年間にわたり国土交通省で進めてこられた「バリアフリー車両の開発」の最終報告がまとまりました。これにより、高齢者やお体の不自由な方でも乗り降りしやすいバスや、タクシーの普及に今後拍車がかかるものと見ています。

 このような矢先に発生したのが東日本大震災です。多くの尊い命が失われ、多くの方が避難生活を強いられています。このような中で復旧、復興に向け移動の手段確保はやはり重要です。特に高齢者やお体の不自由な方の移動は一層大変になっているのではと思っています。実際、福祉車両の受注は被災地域を含め多くいただいています。

 今年12月に開催される東京モーターショーの会場でも、被災地での移動ということに焦点をあてたシンポジウムを予定しています(12月10日開催予定)。

お客さまのニーズを踏まえた商品開発

 ここ数年、特に目新しい機構や装備が発売されているわけではありませんが、以下の2つの点で確実に進歩しています。

①お客さまのご意見を受け細かな点を改善し、より使いやすくした福祉車両の投入

②ベースとなる自動車の設計/生産部隊と連携による、より合理的な福祉車両の生産

 2つ目の内容はもちろんメーカー内部の話ですが、結果的にはお客さまによりよいものをより安く提供できることになると考えています。

最適な福祉車両を選ぶ

福祉車両といっても様々な種類があります。特に介護用で福祉車両選択のポイントを簡単にまとめました。

(1)個人や家庭でご利用の場合

①車いすを使わない、もしくは外出の時だけ使われる方=助手席が外側に回転する「回転(スライド)シート車」や、助手席または2列目席が外側に回転して更に下に降りてくる「昇降シート車」がお勧めです。これは、比較的簡便な装置のため、普通の車と比べ普段の使い勝手もあまり変わりません。お選びの際には、乗り降りの時にご本人の足や頭などが車に当たらないか確認してください。

②車いすをいつも使われる方=車いすに乗ったままで乗り降りできる「車いす移動車」がお勧めです。お選びの際には、現在ご使用している車いすおよびご本人がスペース的に問題なく乗車できるか、車いすの固定がきちんとできるか、またシートベルトがしやすいか等、是非ご確認してください。

(2)送迎サービスなどでご利用の場合

 一般には多人数が乗車できる「車いす移動車」が多く使われていますが、小型の「車いす移動車」やステップがついた比較的簡便な福祉車両などと組み合わせて運用されることをお勧めします。これによりきめ細かな送迎サービスが実現できると考えています。

 福祉車両を選ぶ際には、実際に車に乗り降りしていただくことが重要です。常設の展示場や試乗車も増えていますので各自動車ディーラーに是非ご相談ください。また福祉イベント等では各社の車を乗り比べができますので、是非ご来場ください(選び方の詳細については自工会発行の「はじめての福祉車両ガイド」=http://www.jama.or.jp/welfare/をご参照下さい)。

<福祉用具の日しんぶん2011年号>

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