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認知症介護に「ユマニチュード」 【認知症ケア最前線 1】2019年11月18日11時07分

 

 介護が必要となる原因の中で、大きな割合を占めるのが「認知症」です。この言葉を耳にする機会は増えましたが、詳しく説明できる人は多くないかもしれません。認知症には、いったいどのような症状があるのでしょうか。また、どのようなケアが必要なのでしょうか。このページでは、昨今注目される「ユマニチュード」について紹介します。

 

 心の会話で意思疎通

 「久しぶりにお風呂に入れてとっても気持ちよかったわ」。約2年ぶりの入浴につながったのは、SOMPO ケア(東京都品川区、遠藤健社長)が取り組む認知症ケアに効果的とされるコミュニケーション技法「ユマニチュード」がきっかけ。「言葉のキャッチボールは難しくても、感情が読み取れるようになった」と職員も変化を実感します。

 ユマニチュードは、人が人らしく生きるうえで基本となる「見る・話す・触れる・立つ」を実践し、「人間らしさ」の再認識・尊重を目的とします。ケアを受ける側・行う側双方の尊厳の維持、回復につなげるものです。

 

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 四つの段階

 

 実際のケアの場面では①出会いの準備②ケアの準備③知覚の連結④感情の固定⑤再会の約束――の手順がポイントです。

 すぐに効果が見られたのが入浴への誘導。まず居室をノックし名前を呼びかけ、返答を待ち、返答がない場合はもう一度繰り返し、それでも返答がない場合に、もう一度ノックと呼びかけをして入室します(出会いの準備)。

 次に、すぐに入浴の話はせず、家族の話など雑談を通じて、「会いに来た」というメッセージを伝えます(ケアの準備)。そして「見る・話す・触れる」を使いながら入浴を促し「大切にされている」という意識を持ってもらう(知覚の連結)。

 「ここで注意しなければならないのは、ポジティブな会話と、抑揚をつけた会話です」と 染谷瞬 副施設長。否定やネガティブな言葉は ケアの基本である「人間らしさの尊重」に逆行し、単調なトーンの話し方は 認知機能が低下した人にとって、会話としてとらえるのが難しいと説明します。

 入浴を終えると「気持ちよかったね」「きれいになりましたね」などと声をかけ、ポジティブな感情と結びつけた記憶を残してもらいます(感情の固定)。そして最後に「また来ますね」「またお風呂に入りましょうね」と挨拶をします(再会の約束)。

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 ユマニチュードを継続することで、普段の日常会話でも、話しかけへの反応や、表情の豊さに変化が出てきたそう。

 職員からは「無視されていたわけではなく、こちらのコミュニケーションスキルが不足していた」、「発声ができなくても、アイコンタクトでコミュニケーションがとれるようなった」といった気づきも得られました。

 

介護の日しんぶん 2019年11月11日

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