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社労士 知っ得 情報 (144) 小野山真由美 「労働災害減少」へ [2018/09]2019年3月27日00時21分

 

第13次労働災害防止計画

 

 2018年度から22年度の5カ年を計画期間とする第13次労働災害防止計画が発表されました。前5年間において労働災害は全体では減少傾向でしたが、社会福祉施設においては、増加傾向が顕著であり、今回の計画においても重点産業と位置づけられています。社会福祉施設の労災防止について考えていきます。

 

1 労働災害防止計画とは

 1958年、高度経済成長により産業災害や職業性疾病の急増を踏まえ、5年ごとに安全活動を推進する目的で、実施事項や数値目標を掲げた第一次計画が策定されました。それから60年の今年、第13次の1年目に当ります。「働き方改革」や2年後に迫る東京オリンピックにむけて安全や健康の推進、重点事業や労働災害の具体的な数値目標を掲げ、取組む事項を定めています。

 

2 重点事業である社会福祉施設

 介護事業に携わる雇用者の増加率以上に労働災害の増加率が高い傾向が12次計画期間、つまり過去5年の統計で明らかであり、今回も重点事業となっています。災害事例としては、「動作の反復、無理な動作」によるものが最も多く、それに「転倒災害」が続きます。また、被災者は50歳以上の労働者、経験年数3年未満が多いことも特徴です。

 労働災害は、「不安全な状態」と「不安全な行動」が重なったときに起こると言われています。転倒災害の防止は、整理整頓を中心としたいわゆる「4S(整理・整頓・清掃・清潔)活動」、潜んでいる危険を見つける「KY(危険予知)活動」、危険を全員に周知する「見える化活動」の徹底が効果的で、多くの事業所が取り組んでいます。介護は人と人による接触、利用者等介助される側の予期せぬ動作の反動が労働災害につながることもあります。

 前述の安全活動が一定の効果を出し、環境を改善してもすべての労働災害をゼロにすることが難しいのが社会福祉施設です。また、「注意しろ」「確認しろ」とミーティングで促しても年齢層や生活環境の違いにより、共通の理解には至りません。利用者の安全には熱心に取組む一方、職員の労働災害防止に同程度熱心に取組む事業所も多いとはいえません。

 そのため、現場の意見をしっかり取り入れ、問題点を多面的に分析し、職員全員が取り組めるものとする、安全衛生の取組みが中途半端にならぬよう、決められたことが守れるまで指導するリーダーの存在が大切です。

 また、これまでに取組んできた安全衛生活動がマンネリとなって効果を挙げられないケースもあります。教育においてはスマホを利用したeラーニングという方法を利用する企業もあります。国が掲げる計画を参考に、事業所の実態を分析し、それに対応する事業所独自の安全衛生活動を見つける、そんな意見交流で労働災害防止を活性化し、「安全作り」から働き方改革につなげていっていただきたいです。

2018年9月10日号

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