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シニア住まい塾《116》笑顔を引出し明るい雰囲気に2017年2月 2日10時58分

 評判のよいホームとは、何をもって「よいホーム」と言われるのでしょう。

 あちこちみて私が感じているのは、ホーム長、スタッフが共に知恵や工夫を出し合い、入居者の笑顔を引き出し、全体の雰囲気を明るくしているホームです。今回はそのいくつかをご紹介します。

入居者が持ち込んだ着物でお正月

0115senior.jpg 施設や民間ホームに入居する女性から、若い頃の着物の始末をどうしようかという相談が寄せられることがあります。着物を引き取ってくれるお店はありますが、とんでもないほど安くて、手放す気になれないとのことです。

 嫁ぐときに親が苦労して揃てくれた着物や、子どもの七五三や入学式に着た思い出の着物です。神奈川県平塚市のケアハウス・サンステージ湘南の大石みゆき施設長は、「思い出の着物は持って来てください」と言っています。

 お正月の三が日、女性職員は着物を着ます。着物で入居者に御挨拶をして、その後のケアには割烹着を着ます。着物も割烹着も入居者には大好評だそうです。

 職員は若い人から60代までいますが、いろいろな着物が集まるので、好きな着物を選ぶのも職員には楽しくて、着物の着付けができる職員はひっぱりだこです。入居者、職員、家族にも大好評ということです。

介護付有料老人ホームの職員確保の方法

0115senior2.jpg どこでも介護職員は足りません。神奈川県藤沢市にあるクロスハート湘南台二番館の有山志津子施設長は考えました。入居者80人の食事時は盛りつけや配膳に手がかかります。入居者は普通食、きざみ食、小刻み食、ミキサー食とあり個別に違うのですから、間違えたら大変です。

 介護職員は朝が一番忙しいです。入居者の着替え、洗面、排泄介助を済ませて食堂に連れて行くので、やることがいっぱい。そこで施設長は、朝3時間だけの「高齢者短時間職員」を募集しました。高齢者は朝が早い人が多く、かつ、また働きたいと意欲的な人が多いのです。

 介護ヘルパーではなく個々のメニューを確実に用意して配膳をする仕事なので、ヘルパーの資格がなくてもよし、主婦歴が長い女性シニアや社会経験豊富な男性シニアにはぴったりです。朝8時の食事時間にあわせて、7~10時までの短時間勤務中に盛りつけ、配膳、下膳、お皿洗いと3時間の仕事です。

 チラシをつくって駅やスーパーの前で配りました。「1日3時間・時給1,000円」のチラシに希望者がたくさん集まったそうです。働く人も朝の3時間働いて3,000円もらえると喜んでくれています。

 介護の資格をもった職員さんから「1時間1,000円って、高いんじゃないですか?」と言われたとき、「あなたたち専門職は介護に専念してください。他の人でもできることはホームが時間を買って、介護力を高めたいのです」と有山施設長は答えました。

看取りに不安を感じる家族に

 現在では、介護付き有料老人ホームやグループホームでは看取りをする例が多くなっています。入居時や差し迫った時にも本人や家族の意向を聞いて、延命治療は望まない、枯れるように自然に逝きたい、という例に限りますが…。

 ホ―ム側では医師や看護師を中心にして、研修やケア方法を常に学習しています。あるホームの家族会で、「看取りはどんな風に行うのか」と質問され、数例の看取りを看護師や職員が説明したそうです。その際に「看取ってもらった家族」の実話が一番受け入れられたということです。 どんな状態の時に家族が呼ばれて、家族への付き添いを認めてくれて、家族に簡易ベッドを用意してくれた、一連の流れの中に本人の苦しみはなかった、今日が最期という日は本人の好きな音楽を静かに流してくれた、最期の数分は本人と家族だけにしてくれた――などの生の話を聞いて、「安心しました。うちもここでお願いしたい」と言われたといいます。若い介護スタッフの「私の夜勤の時に亡くなったら怖いと思っていたけれど、最期とっても濃い時間をもらえた。私の時を選んでくれてありがとう」という話には拍手が起きたそうです。

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