連載《プリズム》

ChatGPT

ChatGPT

ICTやAIの技術進歩とその活用が、今後も続く少子高齢社会を乗り切っていくための頼みの綱だ。

 いまウェブの世界は、「ChatGPT」でもちきりだ。パソコンで「長すぎる文章を短くして」とChatGPTに命令したら、たちどころに縮まった。「展示会で大切なことは」と尋ねたら、「高い専門性と信頼を得られる準備をし、関係を結ぶチャンスになる」と返ってきた

▼ChatGPTは、米ベンチャー・オープンAIが開発した、対話しながら使う人工知能ツーだ。
インターネット上にある世界中の英知を駆使して、こちらの問いや依頼に応える。物書きにもすごい時代になったと思う。NHKは4月に「日曜討論」で1時間の特集を組んでChatGPTを紹介し、個人情報の確保や、雇用や教育などへの影響といった課題を挙げつつも、今後、社会を変えていく起爆剤になるかも知れないと評した。海外では利用を制限する動きもあるが、日本政府は一律の規制はしない方向だ

▼厚労省の大島一博事務次官は、老健局長の時に大阪で講演し、制度創設20年を迎えた介護保険制度を高く評価した一方で、「今後団塊ジュニアが高齢期を迎える2040年に向け、支え手が減少する厳しい時代を迎える。しかし、
われわれにはICTの進展という社会の大きな変化があり、医療介護の専門職とともに有効な使い方を開発していかなければならない」と話した

▼1995年をピークにこれまでの30年近い間に1000万人の現役世代が減少してきた日本では、ICTやAIの技術進歩とその活用が、今後も続く少子高齢社会を乗り切っていくための頼みの綱だ。高価でもなく特別なスキルがなくても使える、こうしたAIツールは、社会の汎用的なシステムとして、文書を作成する場面も多い介護現場の革新へ向け、果たす役割も期待できるだろう

▼4月20日からは「ケアプランデータ連携システム」が稼働を始めた。ケアマネ事業所とサービス事業所で手渡しやFAX送信されていたケアプランデータが、国保中央会の標準システムを使うことで伝送ができるようになる

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