連載《プリズム》

展示会で用具を知る

展示会で用具を知る

 4月17日~19日の3日間、インテックス大阪で開催された展示会「バリアフリー2024」の来場者数が、コロナ禍の昨年より1万4000人多い、4万7000人に回復した。

 介護人材不足により福祉用具の役割が一段と高まる中で、最新の福祉用具を体験する絶好の機会となった。自立支援の道具は、使い手の手になじむ必要があり、現物を触れる展示会は貴重なチャンスだ。

▼今年10月2~4日には、東京ビッグサイトでアジア圏最大の「国際福祉機器展HCR2024」が開催される。50周年を迎えた昨年は、11万人が参加した。「この半世紀、福祉機器の開発と普及は、事業者の不断の実践と福祉制度・施策の充実発展によって画期的に進化した。福祉機器は、生活全般から社会環境づくりに至るまで多様な分野で活用され、機能の高度化も著しい」と、主催する保健福祉広報協会の古都賢一理事長は、福祉機器展の役割を評した。

▼全国の常設展示場は50を超える。展示物や規模はそれぞれだが、ベテランの相談員がひとり一人の課題解決にしっかり向かい合ってくれる。住宅改修など、生活環境の相談を受け付ける展示場もある。担当の福祉用具専門相談員やケアマネジャーと一緒に訪れて、専門的な相談にのってもらう方法もある。

▼ところで台湾では、かつて施設や人材など介護の基盤整備を進めた日本の高齢者保健福祉推進10カ年戦略(ゴールドプラン)に相当する「長照10年計画1.0」「同2.0」を展開している。これにより、訪問介護やデイサービス、福祉用具などの在宅サービスの充実を目指す。5月中旬には、福祉用具展「ATライフ台湾」の開催が予定されている。こちらでも人材不足は深刻で、機器や用具の活用へ期待が高まっている。

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